大切な方がより良い状態になるために

「生活不活発病」という言葉をご存知でしょうか?

 

生活不活発病とは、寝たきりや過度な安静状態が長期にわたることで起こる様々な心身機能の低下を総称したものです。廃用症候群ともいわれます。

分かりやすくいうと、長い間じっとして体をほとんど動かさない状態が続くと、使っていない体の部分・体全体・精神や神経の機能が低下していくということです。

実際に起こる症状としては、筋肉の萎縮、関節の拘縮、褥瘡(じょくそう)、骨粗しょう症、起立性低血圧、便秘・便尿失禁、静脈血栓症、知的・心理的障害、意欲の低減、記憶力の低下などがあげられます。

 

これらは、他の疾病の治療のために安静にしていることでも発症します。例えば転倒による骨折の治療のため安静にしていたことがきっかけで発症することもあります。

 

また、このような多様な症状があまり知られていないため、生活不活発病が発生していることに気づかれないでいることも多くあります。

 

調子が悪いから安静にしておく、という対応だけでは生活不活発病の悪循環に陥ってしまう可能性が大きくなってしまいます。

 

●「~~をやりたい」という気持ちが起きること・気持ちを起こすこと

●自身のできないことではなく「できること」に注目して生活すること

●楽しみをもって積極的に活動する(運動や他人と関わっていく)こと

 

生活を少しでも「活発」にすることが、これらの予防であり改善につながっていきます。

 

 

できること・できないこと、興味があること、好きなことなどは個人個人でまったく異なります。

気持ちと体はつながっています。介護が必要な方それぞれのよい循環をぜひ作っていきましょう。

現在、要支援認定・要介護認定を受けている方も、今の状態を維持する・今よりも改善することを目指して好循環を作りましょう。参考に要支援・要介護度ごとの心身の状態例をまとめています。

 

< 要支援1>

排泄や食事はほとんど自分ひとりでできるが、要介護状態とならないよう身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。

 

<要支援2>

排泄や食事はほとんど自分ひとりでできるが、身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とし、状態の維持又は改善の可能性がある。

 

<要介護1>

排泄や食事はほとんど自分ひとりでできるが、身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。

 

<要介護2>

排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とすることがあり、身の回りの世話の全般に何らかの介助を必要とする。

歩行や移動の動作に何らかの支えを必要とする。

 

<要介護3>

身の回りの世話や排泄が自分ひとりでできない。

移動等の動作や立位保持が自分でできないことがある。

いくつかの問題行動や理解の低下が見られることがある。

 

要介護4>

身の回りの世話や排泄がほとんどできない。

移動等の動作や立位保持が自分ひとりではできない。

多くの問題行動や全般的な理解の低下が見られることがある。

 

<要介護5>

排泄や食事がほとんどできない。

身の回りの世話や移動等の動作や立位保持がほとんどできない。

多くの問題行動や全般的な理解の低下が見られることがある。